« The Simple Word。 | トップページ | I don’t need Summer. »

2008年7月 5日 (土)

マタドール達がウィーンの夜空に勝利の雄叫びを上げましたが。

サッカーの2008年欧州選手権(EURO)は大した盛り上がりを見せることなく、スペインの優勝に終わるという退屈極まりない結果に終わりました。

 

Raul_gallery__470x3480 「ラウール・ゴン(レアル・マドリー)がいないスペイン代表なんてグループリーグで負けてしまえ!!」

 

という、私が大会前からかけていた呪いも通じず、無敗でトロフィーを手にしてしまいました。

 

ラウール・ゴン外しが功を奏すなんて……最悪な結果です。

 

というか、シャビ(バルセロナ)がMVPって……それでいいのかEURO2008、といった気分です。

シャビ以外では、マルコス・セナがMVPに近い存在だったんですかね。ブラジル人がEUROの最高殊勲選手にならなくてよかったな、と思います。

 

また、そのスペインに2敗(2戦合計スコア1-7)したくせに、ちゃっかりベスト4に進出したヒディンクのロシアも、大会をつまらなくしました。

たしかに、ロシアの機能的でアグレッシブなサッカーは、ワールドクラスのタレント不在を感じさせない、非常に魅力的なものでしたが、それを指揮しているのがヒディンクだと考えると、ロシアの躍進は、まったく歓迎することができません。

グループリーグを圧勝して、大会最強と謳われたオランダを葬った罪は重いです。

アルシャーヴィンやパヴリュチェンコ、ジルコフといった選手は、ヨーロッパのトップリーグでもそこそこ通用するでしょうが、彼らとてファン・デル・ファールトやロッベン、スナイデルなどと比較すれば、どう考えても小粒と言わざるを得ません。

私は欧州サッカーに関してはミーハーな観客ではありませんが、それでも、「無名集団ロシアの快進撃」よりは「スター軍団オランダの貫録勝ち」を見たいと思っていました。

 

このように、今大会の「がっかり」を列挙すれば、枚挙に暇がありません。

 

カッサーノ、デル・ピエロという世界屈指のファンタジスタを要しながら、守備的な戦いに終始して彼らの才能を生かせず、大会を通じてブッフォンのPKストップ以外はほとんど見せ場を作れなかったイタリア。

コンビネーション、連携面に全く精彩を欠いて、アンリ、リベリーを初めとするタレントを台無しにしたフランス。大会後もドメネク監督の続投が決まり、この迷将に導かれるレ・ブルーは当分、国際タイトルに見放されることでしょう。

ディフェンディング・チャンピオンのギリシャは堅守が看板倒れに終わり、しかもカラグーニス、ゲカス、アマナティディス、そして欧州最強ストライカーの呼び声高いハリステアスらの攻撃陣も不発。3連敗で大会を後にしました。レーハーゲル監督は続投するので、2年後のワールドカップに期待です。

ロシツキ、ネドヴェドが不在のチェコは、ワントップにコラーを使ったりバロシュを使ったりして、どんな戦い方を志向しているのかよくわかりませんでした。右サイドMFのシオンコだけがポジティブな印象を残しました。

フランスW杯やEUROポルトガル大会、ドイツW杯などの例を挙げるまでもなく、開催国が勝ち進めば大会が盛り上がることは周知の事実ですが、今大会はスイス、オーストリア共に力不足の感が否めず、グループリーグで敗退しました。3得点を挙げたスイスの英雄ハカン・ヤキンも、トルコ戦で決定機を外すなど、消化不良の大会という印象です。

スウェーデンはイブラヒモヴィッチのコンディションが整わず、苦戦を強いられました。アルプスの麓に集結したゲイたちにとっては、リュングベリが思ったよりも早く北欧に帰国してしまったことが心残りでしょう。

 

ドイツとトルコが準決勝を闘い、ドイツが決勝に進出しました。

トルコはこの試合、ニハトやエムレ・ベロゾールらの主力を欠いたにも関わらず、真っ向勝負を挑みました。

間違いなく、今大会を最も沸かせたチームでしょう。善戦空しくベスト4で散ったあたりは、オランダを倒した上でスペインに惨敗したロシアと違って、空気を巧みに読んでくれました。

EUROやワールドカップのような大きな大会でドイツが準決勝や決勝に勝ちあがることは、何の驚きもありません。極めて順当、手堅いイメージがあります。そう、まるでセントラル・リーグの優勝争いに、毎年必ず、中日ドラゴンズが絡むようなものでしょうか。

ドイツも中日も伝統的に、「強くてつまらない」戦いぶりが持ち味ですからね。

 

なんだかまとまりのない文章構成になりましたが、今大会を簡単にまとめると、私にとっては「日程が進むにつれて興味を失っていく大会」でした。

 

結局、情熱の国スペインとはよく言いますが、グループリーグは3連勝、準々決勝はイタリア相手にお互いの長所を消しあった挙句、スコアレスで迎えたPK戦で勝ち、ロシアとの再戦は格の違いを見せ付け、ドイツとの決勝は早い時間帯にフェルナンド・トーレスが獲った1点を守りきる……そう、淡々と勝ち進んだ印象だけが残りました。

得点王のビジャも決勝トーナメントでは負傷もあって、点を獲っていませんからね。

冒頭で指摘したとおり、ラウール・ゴンがいればもっとスペインに肩入れできたのになあ、と思います。

まあ、ラウール・ゴンが試合に出れば、ビジャをベンチに置かなければならないんですけど。

スペインの次期代表監督は、ひげがよく似合う元マドリー監督のビセンテ・デルボスケ氏なので、彼がかつての教え子たち――ラウール・ゴン、モリエンテス、グティなど――を代表に呼んでくれることを期待しています。

|

« The Simple Word。 | トップページ | I don’t need Summer. »

コメント

私もお仲間です・・私は観ませんでしたイタリア戦以外、スペインの試合は!
だってせつなくなるから・・
イタリアとの試合だけでも胸が痛くて・・
イタリアに押さえきられたスペインにちょとざまあみろでした・・
デルピエロや他の攻撃人を使えないアズーリの監督に失望しました・・
次・・デルボスケが代表監督で、ラウールをスペイン代表でも・・復活させてくれることを願がってます・・モロやグティも・・!!

投稿: 冷たい母 | 2008年7月 5日 (土) 21時20分

カッサーノは随所に素晴らしいプレイを見せてくれました。特にいくつかのキラーパスに、その類い稀なるセンスを垣間見ることができました。トニなんかじゃなく、ファン・ニステルロイとのコンビを見てみたいものです。

あと個人的に嬉しかったのは、キエッリーニが素晴らしいパフォーマンスをみせてくれたことですね。

投稿: もっじ | 2008年7月 5日 (土) 23時28分

スペインはセナが相手の攻撃の芽を摘み採ることで前線の人数を増やし、また、チームとしての結束の強さや連携がパス回しに出てた気がしました。
ビジャも決勝は怪我で出ませんでしたが、ベンチから仲間を応援しハーフタイムには仲間を労っていましたよ。
個人的には前回ポルトガル大会の雪辱に燃える泣き虫ロナウドの成長と活躍をもっと見たかったですね。
それにしても、スペインの顔であるラウルがいなくなってからタイトルを獲るのはなんか寂しい気もしますね。レアルではカンテラから何年も頑張ってきましたからね。
それにしても今大会はロスタイムでのゴールが多かった!

投稿: くらも | 2008年7月 6日 (日) 00時45分

冷たい母さん。
アッズーリのファンとしては、今回のEUROは見るに耐えない試合内容でしたね。宿敵フランスと五十歩百歩でした。ディ・ナターレやペッロッタのような地味な選手を使ってスコアレスになるくらいなら、デル・ピエロとカッサーノで華々しく散ってほしかったですね。

もっじさん。
カッサーノのプレーにはいい意味で予測不可能な、純正のファンタジスタの味が凝縮されていましたね。
ファン・ニステルローイに関しては、ロシア戦のダイビングヘッドこそ、今大会のベストゴールであると私は考えています。
キエッロはスペイン戦でことごとく当たっていましたね。
しかし、イタリアのディフェンスラインは奇妙でしたね。だって、左からグロッソ、キエッリーニ、パヌッチ、ザンブロッタって……サイドバックを4人並べているんですから。

くらもさん。
おっしゃる通り、スペインはチームの結束力で他を圧倒していましたね。代表は準備期間が短いためにコンビネーションが構築しにくいと言われますが、スペインは日頃から一緒にプレーしているクラブチームのメンバー同士のような連携を見せていた気がします。
ビジャは決勝戦の試合後、「ベンチから見ているのは、自分で試合に出ているよりも疲れたよ」と言っていましたが、それは、祈るようにチームメイトを応援していた証明のようなものですね。
C・ロナウドはもっと見たかった選手ですね。ロシアよりポルトガルに勝ち進んでほしかったです。
ロスタイムの得点の中では、やはりクロアチア対トルコ戦の劇的な展開が印象深いですね。地味なチームが世界中の賞賛を浴びたことは、今大会の良いニュースの一つです。

投稿: ライト兄弟 | 2008年7月 8日 (火) 00時08分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« The Simple Word。 | トップページ | I don’t need Summer. »